主婦のカードローン審査→確認される項目と通過のための条件
カードローンの審査は、申込者全員平等に行われます。
審査結果によって限度額(融資可能額)が変わってきますが、会社員だから審査基準は低め、主婦・専業主婦だから審査基準を上げるということはありません。
審査の一番のポイントは収入と返済能力。
本人(専業主婦の場合は配偶者)の収入に対して、他の借入額なども含めて返済していける能力があるかどうかをチェックします。
審査は収入・勤務先・雇用形態・保険の種類などの社会的地位などの個人情報(属性)や、現状の借入先件数(他社借入金額)や金融事故など、個人信用情報も確認した上の総合的な判断になります。
カードローンの審査は完済できるかどうかが最重要
銀行・消費者金融ともに各社独自の基準を設けており、その基準を満たせている人のみ審査通過と判断します。
カードローンの融資は保証人(連帯保証人)や担保が不要な信用貸し。
金融機関が最も恐れるのは返済不能になることです。
総合的に見て、『完済が可能』であるかどうかが最も重要視され、何か1つでも大きな不安材料があれば、審査通過できないことも考えられます。
年収が高いのは審査では有利になりますが、すでに他社での借入額が多いと審査に落ちることもあります。
無収入の専業主婦でも配偶者に安定収入があり、毎月の返済しても生活に問題なし(返済負担が生活を圧迫しない)と判断されれば審査に通過、契約可能です。」
カードローンの審査で見られている項目
カードローンの審査では大きくわけて、『属性』と『個人信用情報』の2つをチェックしています。
属性
年齢や職業、家族構成など、その人がどんな人かがわかる個人情報です。
一般的に収入は多い方が良く、年齢は若い方が良いというような基準を各金融機関で設けています。
各属性で最も高評価を5点、最も低評価を1点などという風に点数をつけていきます。
これを『スコアリング』と呼びます。
スコアが高いと審査に通りやすく、低いと通りにくいと考えられます。
属性の評価
年齢 | 20代・30代>40代>50代>60代以降 | 長く取引してもらえることが期待できる若い層が好まれる 40代は出費も多い傾向があるので、20代・30代の評価が高い |
職業と雇用形態 | 医師・弁護士・公務員>会社員>自営業>派遣社員・契約社員・アルバイト・パート>無職 | 安定収入が見込める公務員や国家資格として継続した勤務が可能な医師・弁護士が良い 派遣社員やアルバイト・パートは雇用が不安定とみなされ、評価は下がる |
勤務先 | 公務員・大企業>中小企業>会社経営者・自営業(個人事業主)>無職 | 安定雇用が見込める大企業が高評価、次に中小企業が良い 会社経営者・自営業(個人事業主)は安定に欠けるとされる |
勤務年数 | 3年以上>3年~1年>1年~6か月>6ヶ月未満 | 勤務年数は長い方が良い 大企業であっても勤務年数が短ければ高評価とはならない 最低でも6か月勤務実績がないと、評価対象になりにくい |
年収 | 多い>少ない>無収入 | 単純に多いに越したことはない しかし月によって多い・少ないがあると評価が下がる 安定収入かどうかが重要 |
住居の形態と年数 | 持ち家>社宅・賃貸>公団 | 賃貸よりは持ち家、長く住んでいる場合が最も高評価 |
家族構成 | 独身・家族と同居/既婚・子供なし・家族と同居>既婚・子供あり・家族と同居>既婚・子供なし・同居無し>既婚・子供あり・同居無し>独身・一人暮らし | 子供がいると教育費などがかかるので少し不利となる 両親など同居している方が、万が一でも代わりに支払うことも考えられるので有利 独身の一人暮らしは収入源が自分だけなので評価は低くなる |
連絡先 | 固定電話と携帯電話両方ある>固定電話だけ>携帯電話だけ | 固定電話は自宅の住所で契約するので、実際に住んでいるという証拠になるためあった方が有利 携帯電話だけでは解約すると連絡が取れないため不利 |
仕事をしている主婦のスコアリング
一概に仕事をしている主婦といっても、雇用形態や年収、勤続年数などによってスコアは異なってきます。
パート・アルバイトでも無職よりは評価が高く、審査通過できる可能性も高くなります。
専業主婦のスコアリング
専業主婦は無職・収入なしと属性は良くないことはやむを得ないことであり、当然スコアリングでの点数も低くなることが予想されます。
専業主婦の場合は、職業や勤務先における高評価の要素がなく、加点がありません。
以前は多くの銀行カードローンで専業主婦向けの商品が提供されていましたが、銀行による個人向けの過剰融資が問題化されて以降、現在では専業主婦に貸付を行う銀行はごく一部に限られています。
専業主婦の借入れが可能なカードローンで、実際に借りられるケースは、大きなマイナス要素がなく、収入はなくとも少額なら貸せるという信用が得られた場合だと考えられます。
そのため、専業主婦は借りられる場合でも借入限度額が少なめになります。
主婦のカードローン限度額については、こちらのページで詳しく紹介しています。
主婦・専業主婦が借りられるカードローンの限度額はいくら?
個人信用情報
個人信用情報はローンやクレジットカードの利用実績が記録されています。
いつ・どこから・いくら借りていて、返済状況はどうなのか、事故歴(自己破産などのいわゆるブラックかどうか)の有無まで記載されています。
どこのローン会社でも必ず照会(問い合わせて確認)します。
信用情報に記載されている項目
住所・氏名・生年月日はもちろん、契約日(成約日)や借入限度額・残債・返済履歴など、細かく記載されているのがわかります。
(参照:登録情報開示報告書の見方について)
①:勤務履歴(金融機関に届け出があった場合のみ記載、最大9件) | |
②:取引の種類や利用目的・保証人の有無など | |
③・④:契約日や限度額、最終の返済日など | |
⑤:返済履歴 ○→きちんと返済した △→返済額の一部を返済した ×→返済がなかった |
|
⑥:契約から返済、完済(契約終了)までの状況と履歴 |
上記のように、申込者の借入状況が記載されています。
申し込みの際に借入状況や他社借入件数などをごまかして入力しても、この個人信用情報を見ればすぐにばれてしまいます。
入力する情報は必ず正直に入力してください。
個人信用情報を見て判断されること
やはり『完済できるかどうか(返済能力)』です。
すでに借入があり、毎月の返済金額があると、今回融資しても返済負担が大きくなり、返してもらえなくなるかもしれません。
1社でもすでに借りていたらNGという訳ではなく、「この金額ならOK」という借り入れ限度額の判断の指標にもなります。
また、個人信用情報に事故情報がある場合は信用貸しという面から見ても、貸しても返してもらえなそうという判断がされ、借入に影響することが考えられます。
カードローンの審査での旦那や家族の信用情報の扱い
申込者本人の情報しか照会しないとされており、たとえ配偶者であっても申込者本人以外の信用情報を照会することは法律で禁止されています。
しかし専業主婦の場合、配偶者に安定収入があることが申込条件の為、旦那の収入などを入力する項目があります。
みずほ銀行カードローンの申込画面には、配偶者の勤務先や年収を入力する項目があります。
(入力項目は各金融機関で多少の違いがあります)
入力項目について、配偶者の信用情報の照会を行うことはありませんが、配偶者や家族の情報を、類似情報で確認している場合があります。
類似情報とは
信用情報を確認する際、『同じ生年月日で苗字違い』『同居人(同じ住所に済む人)』などの情報が出てくると言われています。
これを類似情報といいます。
類似情報は、あくまでも本人確認のためにあります。
申込者本人を特定するための本人特定のための情報として、名前・生年月日・住所などがあります。
しかし、同姓同名であったり、似た名前、生年月日が同じ人がいるなどの場合も考えられるため、照会する個人信用情報が申込者本人であることを確認が必要となり、類似情報で出てきた情報とあわせて、申込者本人の個人信用情報を確認します。
類似情報は、家族にブラック(金融事故情報のある人)がいるかどうかを調べるためではありません。
信用情報のどの項目が類似情報としてヒットするのかは、各金融会社によって違うとされています。
これは、信用情報機関が類似の情報を提供しているわけではなく、照会するために導入しているシステムの違いや、自社情報で類似検索機能があるためだと考えられます。
類似情報を確認することにより旧姓での事故歴や同居人(配偶者)の情報も確認できると言われています。
このことから金融機関では旦那や家族の信用情報を照会することはできない、しかし類似情報として見られている可能性があります。
配偶者の信用情報の確認がされるケースとは?
配偶者貸付制度を利用した場合
配偶者貸付を利用する場合には、夫(配偶者)の審査もあります。
配偶者貸付とは自身に収入がない専業主婦が、配偶者の年収と合わせて借り入れを申請する制度です。
この制度を利用して借入する場合には、妻だけでなく配偶者の信用情報もチェックされます。
たとえ妻の収入がなかったとしても、2人の収入を合算して借入できる制度なので、審査も夫婦2人ともが対象になります。
夫がブラック入りしている(事故情報がある)場合などはくれぐれも注意が必要です。
どちらかに問題があれば、配偶者貸付を利用した借入はできない可能性も。
また、個人信用情報にも配偶者貸付の利用は記載されます。
配偶者貸付については、こちらのページで詳しく紹介しています。
配偶者貸付とは?- 総量規制の例外
配偶者が申し込んだ金融機関を利用している場合
金融機関では利用者の情報を残しています。
夫がイオン銀行のカードローンを利用していた場合、その情報が残っており自社情報として確認できることになります。
自社情報なので照会に許可は不要のため、確認している可能性が高いと考えられます。
カードローンの審査に通るための3ポイント
申込時の入力項目は正直に
カードローンは信用貸し。
嘘をつく人にお金は貸せないのは当たり前です。
嘘の申告は必ずばれることを理解し、正確な情報を入力してください。
希望の借入額はできるだけ少額に
最初から多く借りようとはせず、最低限必要な金額だけにとどめておいてください。
ローン会社も初めて取引する人に高額は貸しにくいものです。
最初から多く借りようとしないことがポイントです。
一度に複数社申込まない
キャッシングに申込むと、信用情報に「申込んだ履歴」がデータとして残ります。
その情報を他社も見るので、信用情報を紹介した際に『この人は複数社に申込んでいるな』というのがわかってしまいます。
「複数社申込んでいる→お金に困っている」と判断されてしまう可能性があります。
申込みはまずは1社のみとしてください。
その他審査通過のためにできることまとめ
- 固定電話がある人は、携帯電話だけでなく固定電話の番号も記載する
- 申込みの不備(アドレスの記載ミスがあると、連絡が届かないため)をなくす
審査通過のためにできることはシンプルです。
通過基準もキャッシング会社によって若干の違いもあります。
『どうしたら落ちないか』も大切ですが、正直に現状を伝えることを優先してください。
「審査が甘い」「審査なし」はあり得ない
カードローン会社で審査基準が用意されており、『毎月必ず返済してくれる(完済できる)』人しか審査に通しません。
審査の甘い・審査なしのローン会社を探す人は返済遅延やブラック(ブラックリスト入り)している人などが多い傾向にあります。
審査を甘くしたり、審査をしないなどリスクを背負ってまで、融資したいという金融機関はありません。
審査に「甘い」や「なし」はない、あるとすればヤミ金(闇金融などの悪徳業者)であると言えるでしょう。
カードローンの審査については、こちらのページでも詳しく紹介しています。
カードローンで審査が甘いところはあるの?